熱交換機について
プレートフィン式熱交換器
- プレート式熱交換器の伝熱板には、一般にステンレス鋼板が使用される。
- 代表的な空気冷却用熱交換器としては、プレートフィン式冷却コイルがある。
- プレート式熱交換器は、U字管式蒸気-水熱交換器と比べて伝熱面積が大きい。
- プレート式水-水熱交換器は、多管式熱交換器と比べて高性能、コンパクトである。
- 空気の冷却や加熱のために、プレートフィン付き管型熱交換器が多く用いられる。
- プレート式水-水熱交換器は、コンパクトで容易に分解洗浄できるという特徴がある。
- プレート式水-水熱交換器は、伝熱板の増減により伝熱面積を設置後に変更できることが特徴である。
- 多管式熱交換器より、空気調和機に使用する温度帯の水-水熱交換器としてはプレート式熱交換器の方が優れている。
- 水-水熱交換器であるプレート式熱交換器は、多管式熱交換器と比較して設置面積や荷重が小さくなる。
多管式熱交換器
- 多管式熱交換器には、U字管式、全固定式、フローティングヘッド式等があり、蒸気-水や高温水-水の熱交換に適している。
- 温水製造には温水ボイラだけでなく、蒸気利用の多管式熱交換器も利用される。
デキビル
プレートフィン式熱交換器と多管式熱交換器の違いは重要ポイントです。プレートフィン式は高性能で分解洗浄が可能です。多管式は蒸気等の高圧環境に使用されます。
ヒートパイプ
- ヒートパイプは、構造・原理が単純で、熱輸送能力が高い顕熱交換器である。
- 空気-空気熱交換器であるヒートパイプは、内部に封入された作動流体が蒸発と凝縮のサイクルを形成することにより熱輸送する。
顕熱交換器・全熱交換器について
顕熱交換器とは
- 顕熱交換器は、潜熱の移行を伴わない。
- 水分の回収を必要としない場合の熱回収には、空気対空気の顕熱交換器が用いられる。
- 空気-空気熱交換器である顕熱交換器における給排気の隔壁には、透湿性のない金属エレメントなどが用いられ、寒冷地における熱回収に用いられる。
全熱交換器とは
- 全熱交換器は、排気中の顕熱、潜熱を同時に回収して省エネ化を図るための熱交換器である。
- 外気負荷の軽減を目的として、空気中の顕熱、潜熱を同時に熱交換する装置である。
- 空気対空気の全熱交換器では、空調システムとして十分な温度処理、湿度処理はできないため、二次空調が必要である。
- 夏期、冬期のいずれも省エネルギー効果を期待できるが、中間期の運転には注意が必要である。(例:秋に外気冷房用に使う冷たい外気が、温かい室内排気との熱交換により温めれられしまうことがある。)
静止型全熱交換器
- 静止型全熱交換機の仕切り板には、伝熱性と同時に透湿性が求められる。
- 静止型全熱交換器は、仕切り板の伝熱性と透湿性により給排気間の全熱交換を行う。
- 静止型は、回転型よりも目詰まりしやすい。
回転型全熱交換器
- 回転型全熱交換器は、空調排気の熱回収を主目的とする空気-空気熱交換器である。
- 回転型全熱交換器では、エレメントが低速回転して吸湿と放湿が連続的に切り替わる。
- 回転型は、ロータの回転に伴って、排気の一部が給気側に移行することがある。
- 回転型全熱交換器のエレメントには、シリカゲルやイオン交換樹脂などが吸着材として利用される。
- 回転型全熱交換器は、吸湿性のあるエレメントから構成されるロータに対向して流れる給排気間で熱交換が行われる。