消毒及び滅菌
消毒と滅菌について
- 消毒:病原体のみを死滅させることを消毒。
- 滅菌:ある環境の中の全ての微生物を死滅させることを滅菌。
消毒の方法
- 薬用消毒
- オゾン消毒
- 煮沸消毒
- 熱水消毒
- 蒸気消毒
- 間歇(かんけつ)消毒
- 紫外線消毒
滅菌の方法
- エチレンオキシサイド
- ガス滅菌
- 過酸化水素
- ガスプラズマ滅菌
- 火炎滅菌
- 焼却
- 乾熱滅菌
- 高圧蒸気滅菌
- γ線滅菌
- x線滅菌
- 電子線滅菌
- 高周波滅菌
- ろ過滅菌(ウィルスには無効)
試験問題出題例
滅菌に用いられるものとして最も不適当なものは次のうちどれか。
- 正:γ線
- 正:ろ過
- 正:エチレンオキシサイドガス
- 正:高圧蒸気
- 誤:紫外線
※消毒と滅菌についてここまで細かい出題が出たことはありませんでした。
消毒剤の用途と効果
次亜塩素酸ナトリウム
- 井戸、水槽、汚染、し尿、その他の廃棄物の消毒に用いられる。
- 細菌やウィルスには有効であるが、芽胞には効果がない。
- 次亜塩素酸ナトリウムは、消毒の対象となる物に有機物が多く含まれるほど効力が減退する。
放射線
- 放射線による滅菌では、x線、γ線が用いられる。
- 波長254nm付近の紫外線は、消毒作用がある。
ホルマリン
- 衣服、寝具、ガラス器、竹、木、草製品の消毒に用いられる。
- ホルマリンはすべての微生物に有効である。
- ホルマリンは皮膚や粘膜に対して刺激作用を示す。
逆性石鹸
- 逆性石鹸は、手指やガラス器、金属器具などの消毒に用いられる。
- 芽胞には無効、真菌や緑膿菌、結核菌、一部ウィルスへの殺菌力は弱い。
- 有機物が多い場合は不適である。
クレゾール(3%)
- ほとんどの物件(飲食物、食器には不適)の消毒に用いられる。
- クレゾールは、食器の消毒には不適である。
- クレゾールは、芽胞や多くのウィルスに対して無効である。
- 手の消毒には、1~2%消毒液を使用する。
消毒用エタノール
- 手指や皮膚、医療機器の消毒に用いられる。
- 100%エタノールより、70%エタノールの方が消毒に適している。
- 消毒用エタノールは、芽胞及び一部のウィルスには無効である。
- 芽胞(耐久性のある細胞構造)に対して有効でない。
- 殺菌力はホルマリンによって減少する。
その他の滅菌
- 熱による滅菌方法には、乾熱滅菌法や高圧蒸気滅菌法がある。
- 酸化エチレン(エチレンオキサイド)は、ガス滅菌に用いられる。
デキビル
ホルマリンはすべての微生物に有効であるが、人の皮膚に刺激作用を示します。消毒用エタノールは70%溶液が最適濃度ですが、芽胞(耐久性のある細胞構造)に対して有効ではありません。
お疲れさまでした。「建築物の環境衛生」は以上となります。
適宜、記事内容をより良くしていきますので、また読んでいただけると嬉しいです。
是非、ほかの記事もご参照下さい。
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