殺虫剤の種類
ピレスロイド系殺虫剤
- 物陰にいる虫を解放された場所に飛び出させるフラッシング効果がある。
- 防虫菊に含まれる殺虫成分や、合成された類似物質を総称してピレスロイドと呼ぶ。
- 防虫菊はピレスロイド系殺虫剤。
- ピレスロイド剤は、蚊などに対する忌避効果がある。
- ピレスロイド剤でノックダウンした虫は、蘇生することがある。
- ピレスロイド剤は、魚毒性が高いものが多いので、魚を飼育している場所での使用は控える。
- トランスフルトリンは、常温揮散性を示す薬剤である。
- 液化炭酸ガスに溶解した製剤がある。
- ピレスロイド系を有効成分とした、ULV処理専用の乳剤がある。
リン系殺虫剤
- 対称有機リン剤:フェニトロチオン(MC剤)・ダイアジノン・ジクロルボス
- 非対称有機リン剤:プロペタンホス(MC剤)
- 対称型有機リン剤に抵抗性を獲得した集団に対しても、非対称型有機リン剤は効果を示す。
- 有機リン剤を有効成分とするマイクロカプセル剤(MC剤)がある。
- リン剤でノックダウンした虫は、蘇生することが少ない。
- プロペタンホスはリン系殺虫剤であり、カーバメート系殺虫剤ではない。
- カーバメント剤は有機リン剤と同様の効果を持つ。
昆虫成長抑制剤(IGR)系
- 幼若ホルモン様化合物:メトプレン、ピリプロキシフェン
- 蛹化や羽化などの変態を阻害する効果。
- 昆虫成長制御剤の中には、昆虫のホルモンと同様の作用を示すものがある。
- 表皮形成阻害剤:ジフルベンズロン
- 幼虫脱皮後の表皮形成を阻害する効果。
- 成虫に対する致死効果はない。
- 幼虫や蛹に対する即効的な致死効果はない。
- IGRで処理しても、成虫密度が速やかに低下することはない。
- 基礎的な効力はIC50値により評価される。
- 節足動物以外に生物に対する効力は少ない。
- 抵抗性を獲得した害虫集団もいる。
食毒剤(ベイト剤)系
- ホウ酸、ヒドラメチルノン、フィプロニル
- 粉剤を餌材料にまぶして毒餌を作れる。
- 配置された毒餌からシバンムシなどの食品害虫が発生することがある。
- 食毒剤に殺虫剤(ピレスロイド剤)を使用しない(食べなくなる)
- ベイト剤は飲食店の使用に適さない。
- ホウ酸やヒドラメチルノン等の有効成分とした製剤がある。
- フィプロニルを有効成分とするゴキブリ用の食毒剤がある。
樹脂蒸散剤
- 燻煙処理(空間処理)を効果的に行うには、部屋の気密性を保ち、引き出し、戸棚等の都は開放して隅々まで薬剤がいきわたるようにする。
- 樹脂蒸散剤は密閉性が保たれている空間では、1-3か月間の効果が期待できる。
- 樹脂蒸散剤は、密閉性が保たれている浄化槽などで効果を発揮する。
- 樹脂蒸散財は密閉されていない空間では、殺虫効果が期待できない。
- ジクロルボスを有効成分とする樹脂蒸散剤がある。
その他の薬剤
- 吸血昆虫を対象とした人体忌避剤としてイカリジンがある。
- 吸血昆虫用忌避剤としてディートがある。
- 有機塩素系の殺虫成分を含有する製剤が、ハエ類の駆除に用いられている。
デキビル
殺虫剤の種類は多くすごく覚えにくいです。この科目の中で覚えるのが大変な分野と思います。繰り返し目を通し、解答できるようにしましょう。上記の太字、赤字は重要ポイントです。