床面以外の清掃
- しみ取りは素早く対応する。
- カーペットのほつれは、施工初期にカットする。
- 廊下壁より、階段壁のほうが埃が付着しやすい。
- 玄関ホールは、季節や天候の影響を受けるため、清掃の品質が変動しやすい。
- 玄関ホールの清掃品質は、視線の方向や高さを変えて確認する。
- 自在ぼうきは、馬毛などを植えた薄いブラシに長柄を付けた構造である。
- 自在ぼうきは、馬毛などを植えた薄いブラシであり、埃を舞い上げにくい。
- 金属板に塗布されるクリアラッカは、半年後くらいで剥離洗浄を行う。
- アルミニウムとステンレスカラー仕上げは見分けにくいので、建材仕上げ表で材質を確認する。
- トイレの清掃用具は、便器に使用するものと洗面器に使用するものとは区別する。
- トイレは、清掃作業により全面的に使用禁止とならないよう、工程を工夫する必要がある。
- 湯沸室に使用する資機材は、湯沸室専用としてほかの場所と区別する。
- ドア・スイッチは夏場に汚れやすい(夏のほうが手汗で汚れる。冬は静電気が起こる。)
- ドア、スイッチ、押しボタンは手の油によるものが多い(水溶性ではない。)
- 手垢で汚れやすい場所は、表面に保護膜を塗布しておくとよい。
- 手垢による汚れは、化学繊維を使うと除去しやすい。
外装の清掃
外壁クリーニング
- 金属材の外壁は、汚れが軽微で固着が進まないうちに行う。
- 光触媒酸化チタンコーティングは、清掃回数を減らす効果が期待される。
- 陶磁器タイルは、ほかの素材より汚れが目立ちにくい。
- アルミニウムは板は、通常、表面に保護膜が施されているが徐々に汚れが付着する。
ガラスクリーニング
- 近年では、アメリカから導入されたスクイジー法が用いられる。専用塗布器でガラス面に水を塗布し、窓用スクイジーでかき取るものである。通常の汚れはこれで十分に除去される。汚れの落ちをよくするには、ガラス専用の洗剤を使う。(研磨剤を塗布するのではない。)
- 最近の建築物ではガラスの遮光や飛散防止のため、フィルムを貼る場合がある。フィルムに傷を付け損害賠償が発生した例もあるため、ガラスの仕上げの確認を行い、清掃方法・用具等の選定を行う必要がある。(剥がして作業をするのではない。)
- ビルメンテナンス業者は、事前に傷の有無、傷の大きさや数等を調査し、業務発注者に報告する。
- 労働安全衛生法が改正され、ロープ作業を行う場合には、ライフラインの設置、作業計画の策定、特別教育の実施などが義務付けられた。
- ロープ高所作業では、労働安全衛生規則の定めにより、作業計画の策定などが義務付けられている。
外装清掃用設備
自動窓拭き設備
- 自動窓拭き機は、洗剤又は水をガラス面に噴射してブラシ洗いをし、汚水をスクイジー装置でかき集め、真空吸引装置で回収し、ろ過して再利用する。
- 人の作業と、自動窓拭き機では、人の作業のほうが仕上がりがよい。
- 自動窓拭き機の長所
- 天候に左右されず作業ができる。
- 従事者に危険がない。
- 作業能率が良い。
ゴンドラ設備
- ゴンドラによる清掃作業では、労働安全衛生法の規定に基づき、ゴンドラ安全規則を厳守しなければならない。
立地条件と清掃回数
立地条件 | 金属材 アルミニウム ステンレス | コンクリート 石 タイル | ガラス |
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臨海工業地帯 | 4~6回/年 | 1回/3年 | 1回/月 |
海岸地帯 工業地帯 | 3~4回/年 | 1回/3年 | 1回/月 |
商業地帯 都心・汚れ多い | 2~3回/年 | 1回/3年 | 1回/月 |
商業地帯 地方都市・汚れ少ない | 2回/年 | 1回/5年 | 1回/2月 |
田園地帯 | 1回/年 | 1回/5年 | 1回/2月 |
- 石材や陶磁器タイルの壁面は、徐々に汚れていくので、3-5年に1回程度の頻度で洗浄する。
- ガラスクリーニングは美観維持のため1~2か月に1回の頻度で洗浄を行うことが望ましい。