2021年問題
ある居室に16人在室しているとき、室内の二酸化炭素濃度を建築物環境衛生管理基準値以下に維持するために最低限必要な換気量として正しいのはどれか。ただし、室内は定常状態・完全混合(瞬時一様拡散)とし、外気二酸化炭素濃度は400ppm、在室者一人当たりの二酸化炭素発生量は0.018m3/hとする。
(1)320m3/h、(2)400m3/h、(3)480m3/h、(4)600m3/h、(5)720m3/h
重要公式:Q=M/(C-C0)×濃度の単位
- Q:換気量
- M:汚染物質の発生量
- C:汚染物質の濃度
- C0:汚染物質の外気濃度
重要ポイント:濃度の単位により掛ける数が変わってくる。
- 「ppm:×106(1,000,000)」
- 「%:×100」
- 「mg/m3:×1」
今回はppmなので「×10の6乗(1,000,000)」を掛ける。
解答方法
- 在室者数:16人
- 在室者1人あたりのCO2発生量:0.018m3/h
- 汚染物質の発生量(M)=16×0.018=0.288
- 室内の二酸化炭素濃度(C):1000ppm←建築物環境衛生管理基準値
- 外気二酸化炭素濃度(C0):400ppm
公式に当てはめると
- Q=0.288/(1000-400)×106(単位がppm)
- Q=0.288/600×106
- Q=0.00048×1000000
- Q=480
正解は選択肢(3)480m3/h
2020年問題
室面積40m2、天井高2.5mの居室に8人在室しているとき、換気によって室内の二酸化炭素濃度が900ppmに維持されていたとする。この部屋の換気量[m3/h]として適当なものはどれか。ただし、室内は定常状態・完全混合(瞬時一様拡散)とし、外気二酸化炭素濃度は400ppm、在室者一人当たりの二酸化炭素発生量は0.025m3/hとする。
(1)50m3/h、(2)100m3/h、(3)200m3/h、(4)400m3/h、(5)1000m3/h
重要公式:Q=M/(C-C0)×濃度の単位
- Q:換気量
- M:汚染物質の発生量
- C:汚染物質の濃度
- C0:汚染物質の外気濃度
重要ポイント:濃度の単位により掛ける数が変わってくる。
- 「ppm:×106(1,000,000)」
- 「%:×100」
- 「mg/m3:×1」
今回はppmなので「×10の6乗(1,000,000)」を掛ける。
解答方法
- 在室者数:8人
- 在室者1人あたりのCO2発生量:0.025m3/h
- 汚染物質の発生量(M)=8×0.025=0.2
- 室内の二酸化炭素濃度(C):900ppm
- 外気二酸化炭素濃度(C0):400ppm
公式に当てはめると
- Q=0.2/(900-400)×10の6乗(単位がppm)
- Q=0.2/500×10の6乗
- Q=0.0004×1000000
- Q=400
正解は選択肢(4) 400m3/h
おまけ:換気回数
問題文中にあった室面積40m2、天井高2.5mから室内容積を求めることで換気回数を求めることができる。
換気回数を求める公式:換気回数=換気量(m3/h)÷容積(m3)
公式に当てはめると
- 換気量:400m3/h
- 室内容積:床面40m2×高さ2.5m=100m3
- 換気回数=400m3/h÷100m3=4回/h
2019年問題
ある室において在室者数6人、在室者1人あたりのCO2発生量0.022m3/h、室内CO2許容値1000ppm、外気CO2濃度400ppmのとき、必要換気量[㎥/h]として近いものはどれか。ただし、室内は定常状態で完全混合(瞬時一様拡散)とする。
(1)40m3/h、(2)120m3/h、(3)180m3/h、(4)220m3/h、(5)330m3/h
重要公式:Q=M/(C-C0)×濃度の単位
- Q:換気量
- M:汚染物質の発生量
- C:汚染物質の濃度
- C0:汚染物質の外気濃度
重要ポイント:濃度の単位により掛ける数が変わってくる。
- 「ppm:×106(1,000,000)」
- 「%:×100」
- 「mg/m3:×1」
今回はppmなので「×10の6乗(1,000,000)」を掛ける。
解答方法
- 在室者数:6人
- 在室者1人あたりのCO2発生量:0.022m3/h
- 汚染物質の発生量(M)=6×0.022=0.132
- 室内CO2許容値(C):1000ppm
- 外気CO2濃度(C0):400ppm
公式に当てはめると
- Q=0.132/(1000-400)×106(単位がppm)
- Q=0.132/600×106
- Q=0.00022×1000000
- Q=220
正解は選択肢(4) 220m3/h
「換気量の計算問題」は以上となります。
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