微生物とアレルゲンについて
- 空気調和機内は、微生物の増殖にとって好環境となる。
- ダンプネスは、過度の湿気を原因とする問題が確認できるような状態をいう。
- 日本国民の半数は、何かしらのアレルギーにり患している。
- 室内空気中の浮遊微生物の中には、感染症の原因となる細菌やウィルスが含まれる。
- 細菌は下等微生物に分類される。
- 事務所建築物の室内では、浮遊細菌濃度の方が浮遊真菌濃度より高い場合が多い。
- オフィスビル内の細菌の主な発生源は在室者である。
- オフィスの内の浮遊細菌濃度は、エアフィルタの捕集率が関係する。
- ヒョウヒダニの糞と死骸は、アレルゲンになる。
- 住環境内の主なダニアレルゲンは、ヒョウヒダニ類の糞と虫体からなる。
- 学校保健安全法の学校環境衛生基準には、ダニ又はダニアレルゲンの基準が含まれている。
- イヌアレルゲンの大部分は、数µm以上の大きさの粒子である。
- ダニアレルゲンの大部分は、2µm以上の粒子である。(ナノではない。)
- スギ花粉の除去にはエアフィルタとして捉えられる。
- ウィルスは、生きている細胞中でしか増殖できない。(建材表面で増殖できない。)
デキビル
µm(マイクロメートル)とは1mmの1000分の1の大きさです。
真菌について
- カビは真菌に分類される。
- 酵母は、真菌に分類される。
- 真菌は、環境微生物としてとらえられる。
- 黒カビは、結露した壁などの表面で増殖する。
- カビアレルゲンの大部分は、マイクロサイズ(µ)の粒子である。
- 結露した壁などの表面では、真菌が発生し、空気汚染源となることが多い。
- 疫学調査の結果、カビと小児の呼吸器系疾患の間には関係性がある。
- アルテルナリアは、カビアレルゲンとしてあげられる。
- アスペルギルスは、一般環境中に生息するカビである。
- クラドスポリウムは、一般環境中に生育するカビである。
- クラドスポリウムは、アレルギー症状を引き起こす原因の一つである。
- ペニシリウムは、アレルギー症状を起こす原因物質の一つである。
揮発性有機化合物(VOCs)について
揮発性有機化合物とは
- VOCsとは、常温常圧で空気中に容易に揮発する有機化合物のことである。
- 室内の発生源として、洗剤、防腐剤、塗料、接着剤、ワックス等がある。
- 揮発性有機化合物は一般に沸点を基準に分類される。
- VOCは、その物質の沸点を基準にVVOC,VOC,SVOC等に分類される。
- 臭い物質は、揮発性、化学反応性に富む比較的低分子の有機化合物が多い。
- TVOCは、VOCsの総量である。
- TVOCは、一般的には物質の沸点50~260℃(ヘキサンからヘキサデカン)の範囲のVOCsの合計である。
- TVOC(総揮発性有機化合物)は、厚生労働省により暫定目標が定められている。
- TVOCの簡易な定量には、トルエン換算法がある。
- TVOCを値を測定するモニタ装置は、方式によっては各VOCへの感度が異なるため注意が必要である。
- 湿度の影響を受けやすいことから、必要であれば補正を行う。
- アルコールや一酸化炭素、オゾンやNOxなどの干渉ガスから影響を受ける。
- 市販のTVOCモニターは、定期的に標準ガスによる較正が欠かせない。
揮発性有機化合物(VOCs)の測定法
- VOCsの測定には、基本的にガスクロマトグラフ質量分析計(GC/MS)を用いる。
- アクティブサンプリング法:試料空気の採取にポンプを使用
- パッシブサンプリング法:分子の拡散原理で採取(ポンプ不使用)
アクティブサンプリング法
固相捕集・加熱脱着-GC/MS法
- 固相捕集・加熱脱着-GC/MS法は、空気中のVOCsを捕集した吸着剤を加熱脱着装置によりGC/MSへ導入する方法である。
- 専用の前処理装置により脱着操作を行う。
- 加熱脱着法は、溶媒抽出法と比較して測定感度が高い。
固相捕集・溶媒抽出-GC/MS法
- 固相捕集・溶媒抽出-GC/MS法は、空気中のVOCsを捕集した吸着剤を二硫化炭素で抽出した後、GC/MSへ導入する方法である。
GC/MSとは
Gas Chromatography / Mass Spectro-meterの略です。
パッシブサンプリング法
- TVOCの測定には、パッシブ法を適用するのは困難である。
ホルムアルデヒドの測定法
- 分析機器を用いて正確に測定値が得られる精密測定法と、現場で簡便に測定値が得られる簡易測定法がある。
- さらに空気の採取方法により、アクティブサンプリング法とパッシブサンプリング法に分けられる。
精密測定法
アクティブ法(ポンプ使用)
- DNPH-カートリッジ捕集-HPLC法
- 最も一般的に用いられる方法。
- DNPHカートリッジは、オゾンにより負の妨害を受ける。(二酸化窒素は正の妨害)
- HPLC=Hight Performance Liquid Chromatography=高速液体クロマトグラフ
- DNPH-HPLC法(DNPH-カートリッジ捕集-高速液体クロマトグラフ法)に用いるDNPHカートリッジは、冷蔵保管が必要である。
- ほう酸溶液捕集-AHMT 吸光光度法
- TFBA カートリッジ捕集-GC/MS法
- CNET カートリッジ捕集-HPLC法
パッシブ法(ポンプを使用しない。)
- DNPH含浸チューブ-HPLC法
- TEA 含浸チューブ-吸光光度法
- パッシブ法は、試料採取に8時間程度要する。
簡易測定法
- 簡易測定法は、妨害ガスの影響を受けることがある。
アクティブ法
- 検知管法(電動ポンプ式)
- 検知管法においては、サンプリングに電動ポンプを使用する。
- 定電位電解法(DNPH干渉フィルタ法)
- 光電光度法(試験紙)
- 光電光度法(AHMT試験紙)
- 燃料電池法
- 化学発光法
- 吸光光度法(拡散スクラバー法、ルチジン誘導体法)