空気調和機の空気浄化装置について
- 空気浄化装置は、排気系統に設置される場合もある。
- 空気浄化装置(エアフィルタ)が除去対象とする空気中の汚染物質は、粉塵とガスである。
- 空気浄化装置を空気が通過するときの抵抗を圧力損失といい、空気浄化装置の上流と下流側の全圧差(Pa)で表示される。
- 一般空調用に用いられる中・高性能粒子用エアフィルタの性能試験には、ほとんど光散乱積算法が用いられる。
エアフィルタの性能について
- 粒子用エアフィルタの性能は、圧力損失、粉塵捕集率、粉塵保持容量で表示される。
- 空気浄化装置の性能を表示する指標に、汚染除去率がある。
- 汚染除去容量は、kg/m2で表示される。(m3と間違えやすいので注意)
ろ過式フィルタ
- ろ過式には各種フィルタがあり、粒子捕集率の値の範囲は広い。
- ろ過式フィルタは適切な時期に交換を行わないと、捕集した粉塵の再飛散を起こす。
- ろ過式粒子用エアフィルタとは、さえぎり、慣性、拡散、静電気等の作用で粉塵をろ過材に捕集するものをいう。
自動巻取り型エアフィルタ
- 自動巻取型エアフィルタのろ材には、合成繊維、ガラス繊維が使用されている。
- 自動巻取型エアフィルタのろ材の更新は、タイマによる方法や圧力損失を検知して行う方法が用いられる。
ガス除去用エアフィルタ
- 活性炭フィルタは、主にガス状汚染物質の吸着除去を目的とする。
- 活性炭フィルタは、多種類のガスに適用できるガス除去用エアフィルタの一種である。
- 空気中の有毒ガスを除去するガス除去用エアフィルタとして、イオン交換繊維を使用したものがある。
- ガス除去用エアフィルタにはシリカゲル・活性炭等を用いた吸着剤フィルタがある。
- ガス除去用エアフィルタのガス除去容量は、使用限界に至るまで捕集したガス質量で表す。
- ガス除去用エアフィルタの使用に伴う圧力損失の変化は、ほとんどない。
- ガス除去用エアフィルタの使用に伴う圧力損失の変化は、一般にエアフィルタのそれと比較して小さい。
電気集塵機
- 電気集塵機は、高圧電界により荷電し、静電気力により粉塵を捕集する。
- 電気集塵機は、ガス状物質の除去に利用できない。
- 静電式は、圧力損失が少なく、微細な粉塵まで効率よく捕集できる。
- 静電式は、高圧電界により粉塵を荷電し、吸引吸着することによって捕集、除去するもので、電気集塵機が代表的な装置である。
HEPAフィルタ
- HEPAフィルタの圧力損失は、一般空調用フィルタのそれと比較して大きい。
- HEPAフィルタは、ろ過式折込み形エアフィルタの一種である。
- HEPAフィルタ、ULPAフィルタは、圧力損失が大きい傾向にある。
- HEPAフィルタ、ULPAフィルタは、極微細な粉じん粒子を高い性能で捕集できる。
デキビル
ガス除去用エアフィルタ、電気集塵機、HEPAフィルタはそれぞれの用途が違います。HEPAフィルタはクリーンルームなどで利用されます。